キティ・ベイブと名付けられた黒い子ネコ。とても小さく弱々しいその身体は、手のひらに収まるほどの大きさです。
[ada]
飼い主のクリステルさんが初めて獣医に見せたとき、「この子はもう一晩と持たないよ」と言われるほど、弱り切った状態でした。
そう言われても諦められるはずもなかったクリステルさん。どうにかキティを助けることができないかと、動物病院で働く友達に相談してみました。すると、子ネコ用の哺乳瓶と粉ミルクを買って、栄養を与えてみるよう助言をもらいます。
しかしいざ始めていると、思っていたよりも、かなり大変な作業となりました。
「なかなか覚えてくれないミルクを2時間おきにあげたり、ウンチをさせるためにおしりをマッサージしてあげたり、清潔で暖かくいられるようにしたり…と、赤ちゃんを育てるのと同じくらい大変だったわ。」と語るクリステルさん。
この時は、よろよろと歩くことしかできなかったキティ。ミルクはぜんぜん飲めないし、ウンチが出ない苦痛で何度も何度も鳴いていたのです。
苦しむキティを見かねたクリステルさんは、再び獣医に連絡したそうです。しかし希望の言葉は一切返ってこず、獣医は「諦めなさい」と言うばかりでした。
獣医にとってはよくあることなのかもしれませんが、あまりにも寂しい一言に、むしろ負けてたまるかという気持ちで面倒を見続けたクリステルさん。
そんな心優しい彼女の想いが伝わったのか、子ネコに変化が現れました。キティの容体が少しずつ好転してきたのです。
ようやく自分の体を支えられるようになり、少しだけ長く歩けるようになったキティ。
まばらですが、毛も少しずつ増えてきました。
クリスタスさんが一番頭を悩ませていたキティの体重も少しずつ増え、ひとまわり大きくなりました。ミルクだけだった食事も、ウェットフードが食べれるように。
そして、こちらが現在の姿!
その後、順調に成長したキティは、フワフワな毛並みを持つ、立派な美猫へと変貌を遂げました。
大きさとしては8,9週くらいの子ネコと同じくらいで、一般的な成猫と比べるとまだまだ小さいですが、いたって健康で、元気いっぱいのキティです。
チャームポイントは耳からぴょーんと伸びたアンテナのような毛。
クリステルさんが寝ていると、いつも顔の周りで丸くなって甘えてくるのだとか。
どんなに望みが薄くても、決して諦めずキティを見放さなかったクリステルさん。
計り知れないほどに深い愛情を受けることができたキティですから、これからもスクスクと成長してくれることでしょう(*´ェ`*)