目が見えないからといって幸せになることを望めないはずなんかない。ホープ(希望)と名付けられた盲目の捨て猫の物語を紹介します。
[ada]
■駐車場で震えていた盲目の猫
12月の真冬の寒さの中、カナダ・バーリントンの大型家具店IKEAの駐車場で、3匹の猫たちが寒さに震えていました。
母猫と生後4か月の子猫が2匹捨てられていたのです。よく見ると、子猫のうちの1匹は目が見えていないようでした。
3匹は、地元のバーリントン動物愛護協会に保護されました。
詳しく調べてみると、この1匹の子猫は、先天的に眼球が小さく、何も見えていないということが判明しました。
もしかすると、生まれた子猫が全盲であったため、厳寒の冬空の下、この親子3匹は捨てられていたのかもしれません。
■全盲の猫に希望の光が!
人間のエゴによって捨てられていた猫たち。
動物愛護協会は、辛い思いをしたこの親子に何とか幸せになってもらいたいと、とても素敵な名前を用意しました。
母猫には、「慈愛」という意味の「チャリティー」、子猫のうち1匹には、「喜び」を表す「ジョイ」、そして、全盲の子猫は、「希望」という願いを込めて「ホープ」という名前が付けられました。
Facebookでこの猫たちの話が広がると、ホープの目を手術するための寄付金もたくさん集まってきました。
人間のせいで、一時は死の危険とも隣り合わせだった盲目猫ホープに、希望の光が降り注ぎ始めたのです。
■盲目猫ホープに里親は見つかるのか?
とは言うものの、他の2匹の里親はすぐに見つかりましたが、まだホープには新しい家族ができません。
みんなの善意で無事手術も成功したホープ。目が見えないとは言え、部屋を歩き回ることも、おもちゃで可愛らしく遊ぶことも可能です。
それでも、やはり、何もかもが通常通りというわけにはいきません。
愛護協会のジャネットさんは、盲目のホープが階段で怪我をしないようにと、彼女を1階に住まわせてくれる里親が現れるのを根気強く待ち続けました。
そして、いよいよ運命の日がやってきます。
アパートの1階に住む男性が、ホープの新しい家族になりたいと名乗りをあげたのです。
優しい里親の元で幸せを掴んだホープ。
何と、もう、お気に入りの場所まで見つけたのだとか。
目が見えないために、心無い人間に運命を翻弄されたホープたち。それでも、健気に生きる姿に心を打たれ、手を差し伸べる人々もいます。
少しでも多くの保護施設の動物たちが希望の光を掴めますように。