目が見えないため毎日をベッドで過ごしていた盲目の犬。そんな犬の世界を変えたのは1匹のノラ猫でした。
[ada]
盲目の犬 ターフェルは、毎日のほとんどの時間を自分のベッドで過ごしていました。歩くとモノにぶつかってしまうため、ベッドから離れて行動することがとても不安なのです。
そんなある日、ターフェルの家に1匹のノラ猫が忍び込んできます。猫の名前はプディタット。
普通、ノラ猫は犬に対しての警戒心が強いため、ノラ猫と犬との間に友情が成り立つことはほとんどありません。
しかしプディタットは、家の中に入りターフェルを見つけると、優しく近づいていきました。まるでターフェルが助けを必要としているのが分かっているかのように…。
この様子に感心したターフェルの飼い主ジュディさんは、プディタットを家に置いてあげることにします。
突然の出会いを経て、一緒に生活するようになった2匹。動物のカンなのか、プディタットはターフェルが盲目であることを悟っているようでした。
そして、こんなことがありました。
なんとプディタットが、自分の小さな前足を使ってターフェルをベッドから誘い出したのです。プディタットは優しくターフェルを導き、そのまま庭へと連れ出しました。
(プディタットがターフェルを庭へ連れ出す様子は1分48秒から。)
家の外どころか、ベッドから降りることすらほとんどなかったターフェルです。目は見えなくても、そよぐ風やあたたかな陽だまり、土や草花の匂いに、心から感動し興奮したことでしょう。
それからというもの、2匹はいつもピッタリとくっついて過ごし、寝るときも一緒。お互いのことが大好きな『親友』になったのです。
ターフェルはプディタットのお陰で、外の世界を歩き回れるようになりました。プディタットには、安心して過ごせる家と家族ができました。
誰に言われるでもなくターフェルの状況を理解し、優しく導いたプディタット。プディタットの深い愛情に胸が一杯になりました。