エジプトの自宅アパートの階段で、生後数週間の子猫を見つけたジヤドさん。
一緒に暮らす家族の同意が得られなかったため、保護はせずに、ボッチーと名付けてご飯を与えながら見守ることに決めます。
やがて、ふと「まったく目を開かないこと」が心配になり、まぶたを開けて確認してみると…
そこには、瞳がありませんでした。
ひとりでは生きられない…
そんなあるとき、彼が家を数日間空けて戻ってくると、痩せ細ったボッチーがドアの前で横たわっていたのだとか。
「やはり、盲目の子猫がひとりで生きていくのは無理がある」
この一件を境に、彼女はジヤドさん宅に迎え入れられることになりました。
自分の力でご飯を食べることができない程に弱ってしまった彼女のため…
ジヤドさんは昼夜を問わず手渡しでご飯をあげ、数時間おきにトイレに連れて行きました。
献身的なケアと愛情のおかげで、次第に元気を取り戻していくボッチー。
初めて連れてきた時には、歩くこともできませんでしたが…
今では家中を歩き回り、お気に入りの昼寝場所も見つけたようです。
そうして彼女と過ごすうち、ジヤドさんはあることに気がつきました。
他の猫たちは、掃除機やミキサーを使い始めるとすぐ逃げて行きましたが…
彼女は大きな音に反応しなかったんです。
なんと彼女は…
目が見えないだけでなく、「耳も聞こえていなかった」のです。
関連:保護されたものの、独りになるのを極端に嫌がる子猫。もしかして、はぐれた兄弟を恋しがっているのではと、探してみたところ…!
困難もなんのその
生まれながらにして目も耳も不自由なボッチーですが…
他の感覚が研ぎ澄まされているため、なんの不便も感じていない様子。
尻尾を追いかけて遊んだり、撫でてもらおうと人にすり寄って行ったりと、子猫らしく過ごしていると言います。
安心で快適な室内で、ペットとして自由奔放に暮らす彼女。
その前向きな姿は、これからもたくさんの人々を勇気づけることでしょう。