米国ウェストバージニア州ハーパーズ・フェリー在住のサマンサさんは、車で自宅に帰る途中、交通量のとても多い道路脇に「何か」が転がっているのを発見します。
車を停め、その物体に駆け寄り、そっと抱き上げてみると…
それはまだ目も開いていない、手のひらよりも小さなメスの子猫でした。
走っている車の方へ今にも行ってしまいそうな子猫を見つけられたことは、とてもラッキーなことでした。
鳴き声もか弱く、瀕死の状態であることは一目瞭然。
サマンサさんは、すぐに彼女を動物病院に連れて行きました。
診察の結果、彼女の身体には走っている車から投げ捨てられたような傷がついており、また顎にも外科手術を行う必要があることが判明。
そして獣医師は…その傷のひどさから、「この1週間が山場だ」と言いました。
サマンサさんは、子猫を自宅に引き取りムウムウと名付けると、彼女が元気に回復するように献身的に看護します。
ムウムウを動物病院から引き取ってからの2週間、症状は予断を許さない状態でした。
負傷した顎でものを食べるのはとても痛いだろうと思い、2時間ごとに注射器でミルクを飲ませたそうです。
そして5週間後、再び動物病院に診せに行くと…
先生たちが驚くほど、ムウムウは回復していました!
顎についても、「手術はもう必要ないだろう」との診断。
本当に、奇跡としか言いようがありません。
その後サマンサさんは、すっかり元気になったムウムウを、イングリッシュ・ブルドッグのペニーを引き会わせてみました。
すると、ムウムウはすぐにペニーを母親のようにしたい、家中どこへでもペニーのあとをついて回るようになったそうです。
ペニーもそんなムウムウが大好きでたまらないよう。
しかし、それ以上に、自分を可愛がってくれる人間や世界があることも知ったはずです。
どんな命でも、大切な命。
こんなに小さな猫だって、大切な命を宿しているのです。
優しいサマンサさんとともに、彼女は今日も…
幸せな時間を過ごしていることでしょう。