タレントの鉄拳さんが、亡くなった大切な人への想いを綴った手紙をもとにパラパラ漫画を制作。
その感動的な内容に、大きな注目が集まっています。
- 動画のキャプチャ画像
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交通事故で、突然お母さんを亡くした男性。
葬儀の後、ふとお母さんが使用していたタンスが目に留まります。
近づいて、引き出しの中を覗き込むと…
気付けば、男性は赤ん坊の頃に戻っていました。傍らでは、両親が笑顔で見守っています。
次に気が付くと、小学生に。忙しなく家事をしているお母さんに、「はやく学校へいきなさい」と声を掛けられ、戸惑います。
再び引き出しから出ると、今度は高校生。夜遅くまで働くお母さんの姿に、切なさがこみあげました。
その後も、彼の記憶は進み…お父さんが倒れた日を迎えます。
幸い、命は取り留めることができたものの…お父さんは、介護が必要な身体になってしまいました。
小さな体で一生懸命に介護をするお母さん。息子が手伝うよと声をかけても、「大丈夫、大丈夫!」と言いながら、大きなお父さんの身体を背負い、器用に階段を上り下りします。
そんなお母さんは、いつもサポーターをつけていました。介護と家事で、関節にも、相当な負担がかかっていたのでしょう。
そして…再び引き出しを出ると、お父さんをデイサービスに送り出し、買い物へ行こうとしているお母さんが見えました。
それは、事故に遭った日の最後の姿。必死で止めようとしますが、どんなに声を上げても、届くことはなく…。
目が覚めると、葬儀の後に戻っていました。タンスの引き出しの中には、お母さんが使っていた沢山のサポーターが。思い出と後悔が蘇り、激しい嗚咽と涙が止まりません。
すると…タンスの引き出しが少しずつ開き、階段になっていきます。
顔を上げると、男性の前には、お母さんが立っていました。「ほら、泣いてないで。私は大丈夫だから」という表情で頷いています。
涙を拭いながら、男性も、最後の感謝をこめて頷きます。
その様子を見たお母さんは、安心したように微笑み…
一歩ずつ、階段を昇っていきました。
くらしの友HPの『「鉄拳」×「つたえたい、心の手紙」』には、この漫画のもととなった依田太さんの手紙が掲載されています。
息子が抱える悲しみと後悔、そのすべてを包み込んで旅立ったお母さん。
親の愛の大きさを思い出させてくれる、素敵なお話でした。
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