生後8ヶ月で妊娠してしまった猫のマイキー。子猫が産まれるのをとても楽しみにしていました。しかしある日、突然の早産で子猫を失ってしまったのです。
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産まれてきた子猫は3匹。
マイキーの飼い主 ヒラリーさんが懸命に手を尽くしましたが、まだ生きる力が弱すぎた子猫たちは、次々と息を引き取ってしまいました。
母猫のマイキーは、ミルクが溜まったパンパンのおっぱいを抱えながら、子猫たちを探し回ります。「私の愛しい子どもたちはどこ?」
抱きしめるはずの我が子が、突然いなくなってしまった…。その状況を受け入れることができないのも無理はありません。マイキーはすっかり絶望しきってしまいました。
その様子を見かねたヒラリーさんは、動物保護団体ドリズ・ダーリングに相談しました。可哀相なマイキーの話は、この団体を通して1人の女性に伝わります。彼女、アマンダさんは、テディ、アビー、リリーという3匹の捨て猫の面倒を、4日ほど見ていたところでした。
「3匹の仔猫を失った母猫がいる。」この連絡を受けたアマンダさんは、マイキーの悲しみを想い心を痛めます。そしてすぐに思い立ち、保護している3匹の子猫を引き渡しましょうと申し出たのです。
翌朝、ヒラリーさんは早速マイキーを連れてアマンダさんを訪ねました。
子猫たちを見せる前、アマンダさんはマイキーにやさしく語りかけます。亡くなった子猫たちのことをどんなに残念に思っているかを…。
そして、こう続けました。「マイキー、私はあなたのことが大好き、心から信頼しているわ。だからあなたに、私が育てている3匹の子猫たちをあげる。もう一度お母さんになれるのよ、マイキー。」
アマンダさんは、マイキーの前に3匹の子猫を置きました。
するとどうでしょう! 子猫たちを見たマイキーはすぐに3匹を抱きしめ、愛おしそうに舐め始めたのです。
しばらくすると、マイキーは横になって子猫たちをあやし始めました。そして2時間後には、すやすやと眠る子猫たちを抱きしめながら、一緒に眠っていたのです。
互いに安心しきったその様子は、出会って間もないとは思えないほど。温もりと幸せが感じとれる、本当の親子のようでした。
アマンダさんは、マイキーがもう一度お母さんになり、3匹の仔猫たちをしっかり育ててくれると確信しました。
3匹の子猫を失ってまもなく、再び3匹の子猫の母親になったマイキー。飼い主ヒラリーさんのマイキーへの想いと、アマンダさんの優しい気持ちがもたらしてくれた最高の幸せです。
亡くなった子猫たちのことは本当に残念ですが、マイキーとヒラリーさんはこの3匹を、亡くなった子猫たちの分まで大切にしてくれることでしょう(*´ェ`*)