米ロサンゼルスの路上を、1匹の野良猫がさ迷っていました。
道行く人々に助けを求めているようでしたが、残念ながら手を差し伸べようとする人はなかなか現れません。
それでも、やがて1人の優しい男性が現れ…
彼を動物病院へと連れて行きます。
闘病生活
スキンブルと名付けられた6歳ほどの野良猫は、「クリプトコックス症」と呼ばれる、非常に重たい感染症を患っていました。
これは死に至る可能性もある病気で…
彼の大きく膨れ上がった鼻も、その症状の一つです。
スキンブルを保護した男性は、ソーシャルメディアを通じてカリフォルニア州に拠点を置く保護団体に連絡を取ります。
団体のスタッフ・ミッシェルさんは、当時の状況について、以下のように振り返りました。
「彼を引き取ってほしい」と言われて、追い返すことなんて出来ませんでしたね。
嫌がったり怒ったりすることは、まったくありませんでしたよ。
自力での食事が困難なため、ゴハンも誰かがチューブを使って食べさせてあげなくてはなりません。
スキンブルにとっては、この時間がたいへん楽しみだったそうで…
世話をしてくれる人の膝の上に乗っかって、嬉しそうにのどを鳴らしていたといいます。
残念ながら、感染症が快復するまでには、とても長い年月がかかるとのこと。
加えて、体から完全に菌を追い出すことはできないため、症状が落ち着いても再発する可能性は拭えません。
それでも…
私たちの提供する治療プログラムによって、健やかな一生を送っていってほしいものですね。
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健康という幸せ
毎日のケアにより、少しずつ健康を取り戻していくスキンブル。
たいへん大人しく、また穏やかな性格の彼は…
感染症を克服するため、今も辛抱強く治療を受け続けているようです。
戦いの果てに、いつの日か「当たり前の幸せ」を手に入れることができるよう、心から祈っています。