先日(3月13日)チリの世界遺産の街『バルパライソ』で、大規模な山火事がありました。チリ政府が非常事態宣言を出すほどの大火事で、7000人以上の人々が避難しました。そんな中、火事に巻き込まれた10匹の野良犬が奇跡の生還を遂げたというのです…。
[ada]
その日、犬たちは火に囲まれ逃げ場を無くしてしまいました。生後2週間の子犬を9匹も連れて逃げることは母犬には不可能でした。
Chile firefighters contain huge forest fire near Valparaiso http://t.co/ERdAY17MDs pic.twitter.com/hXnqLRKzzg
— BBC News (World) (@BBCWorld) 2015, 3月 16
しかし、母犬はとっさの判断で金属のコンテナの下に穴を掘り、9匹の子犬すべてを穴の中に逃げ込ませました。救助隊が子犬の鳴き声のようなものを聞いて瓦礫をどかしてみると、土の中から9匹の子犬が出てきたのです。
その後、別の場所に隠れていた母犬も見つかり、犬たちは全員無事に保護されました。
勇敢で賢い母犬はNegrita(黒い犬という意味)と名付けられ、現在は子犬たちと一緒に里親を募集しています。地域住民からは、子犬たちだけではなく母犬の里親になりたいとう希望もたくさん出ているそうです。
現地のニュース映像です。子犬が救出される様子が収められています(3分40秒あたり)。
(参照 lifewithdogs.tv / theclinic.cl)
的確な判断で9匹の小さな命を守った母犬。極限状態の中でその判断を下すことは、私たち人間にとっても容易ではありません。彼女の勇気と子犬を思う気持ちに頭が下がります。