6歳になるメスのパピヨン犬・グレタは、単胎妊娠で授かった、たった1匹の赤ちゃんを死産で亡くしました。
以来、彼女は深い悲しみから食べることすらできず…
まるで亡くした赤ちゃんを探すかのように、外を放浪し始めるようになったそうです。
見かねた飼い主のシャナ・スノウさんは、親とはぐれた子猫を保護する団体「Pick of the Litter Society」を運営するインゲ・サドラーさんに連絡を取りました。
そして、話を聞いたインゲさんは…
同団体によって保護された生後間もない3匹の子猫を、グレタに会わせてやってみてはどうかと提案します。
シャナさんは、少しでも望みがあるのならばとその申し出を受けることにしました。
その後、ブレンナ、デクスター、エヴァンと名付けられた3匹の子猫たちが、グレタの元を訪れると…
すぐにグレタは、母親らしいふるまいを見せ始めます。
まだ目も開いていない彼らの体を、優しく毛づくろい。
Shana J Snowさんの投稿 2016年7月14日木曜日
しかも…
あれほど頑なにご飯を食べようとしなかった彼女が、子猫たちに出会って10分も経つと、そばに置いてあった食事をぺろりと平らげました。
「自分が食べないで死んでしまったら、だれがこの子猫たちの面倒を見るのだろう」
きっと、そう思ったのでしょう。
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グレタの子猫たちへの愛情はとても献身的で、彼らを置いたまま、外へ散歩に行くことはありません。
さらに、ほかの犬たちを子猫と自分がいる檻に近づけさせないよう、常に気を張っているのです。
行き場をなくして彷徨っていた母性が、ようやく見つけた拠り所。
心がギュッと締め付けられるような、切なくも温かいお話でした。