2008年のこと。
アフガニスタンへの遠征を控えた英国兵のケビンさんは、バリーさんに笑いながら言いました。
もしも俺が死んだら、なるべくケバケバしいドレスでも着て葬式に来てくれよ!
その1年後…
退役間近だったケビンさんは、アフガニスタン・ヘルマンド州で対戦車兵器の爆発に巻き込まれ、命を落としてしまいます。
「次の任務が始まったら、もう生きて帰ってこれないだろう」
徐々に激化していく戦いの中で、そんな不安を口にしていたにもかかわらず…
24歳の青年は仲間を救うべく、最後まで先陣を切って戦地へ向かいました。
悲痛に暮れるバリーさんの頭に、親友との「たわいない会話」が蘇ります。
そして後日、執り行われた葬儀に
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彼は、「ライムグリーンのドレスとネオンピンクのソックス」で現れたのです。
2人の間柄を知る参列者たちの中に、誰一人としてその恰好をバカにする人はいませんでした。
墓の前にしゃがみ込み、バリーさんは問いかけます。
このドレスの色はどうだ?
とびっきりダサいだろ?
2度と返ってこない声を思い出し…涙がこらえられません。
我々から「大切な誰か」を奪い続ける戦争。
この悲劇を、2度と繰り返してはいけない。改めてそう思い知らされる一幕でした。
(参照 The Guardian)