白鳥は、さほど愛情が深いわけでも、親しみやすい動物でもないといいます。むしろ警戒心はかなり強く、ときには人を攻撃してきたりもするのだとか。
しかし、そんな説を超えるような、白鳥と人間が仲良く抱き合っている写真が公開され、話題になっています。
白鳥の長い首が寄り添うように首に巻きつき、信頼感を感じさせるこちらの写真。「Born to Explore」というテレビ番組の司会者である、リチャード・ウィーゼさんです。
出会いは数年前。ウィーゼさんがイギリス・アボッツバリーの白鳥保護施設を訪れた際、金網フェンスに突っ込んで負傷していたこの白鳥に出会いました。
そのとき、ウィーゼさんは抱っこして治療にあたったそうです。どうやら、その時からウィーゼさんとこの白鳥との間に絆が芽生えていったよう。
「首に巻きつかれながら抱っこしていると、彼女の心臓の鼓動を感じるよ。すごくリラックスしているのもわかる。動物が人間を本当に信頼している、という瞬間はとても素晴らしいものだよ」と話すウィーゼさん。
首を絡めながら身を委ねている姿は、傷を手当してくれたことへの感謝の気持ちを伝えているかのよう。そしてこの白鳥が、ウィーゼさんに全幅の信頼を寄せていることがしっかりと見てとれます。
「白鳥を胸に引き寄せると心地がよく、安心するんだ」と、ウィーゼさんも目をつむり、このひと時を楽しんでいます。
ウィーゼさんと一緒なら、ほかの人間が撫でても大人しくしています。
「お互いに絆を感じ、信頼し合う。言葉を話せなくても、このようなハグで十分に理解し合えることは、とても素晴らしいことだ」
見ている側もとても温かい気持ちになります。
「それに、動物というのは”危害を与えようとしているのではないよ”という気持ちが、伝わるものなのです」
本来は警戒心の強い動物と、ここまでの信頼関係を結べるなんて…。とってもとっても素敵です。