コロンビアの首都ボゴタで、介助犬と一緒にバスに乗った男性が席についたとき、運転手がこう言いました。
[ada]
「犬がバスにいる限り、あなたをバスに乗せることはできない」
運転手は、男性がバスを利用するには、犬をケージにいれるか、バス停に置いていくか、施錠されたバスの荷物置き場に入れるかの、いずれかをするようにと要求したのです。
そのときでした。突然の出来事に面食らっていた男性に代わって反論したのは、バスに乗り合わせていた他の乗客たち。
法律を知っていた乗客たちは、男性と介助犬を支持したのです。
「介助犬はバスに同乗できると法律で決まっているんだ!」 やがて、運転手との間で口論が始まりました。
口論はどんどんヒートアップし、ついにはセキュリティを呼ぶ事態に。
「とりあえずバスを発進させましょう」と、運転手をなだめる女性もいましたが、運転手はなおも発進を拒否。数分後になって、我に返ったのか、やっとバスを運行させたそうです。
▼口論の様子はコチラ。
(参照 lifewithdogs.tv)
この動画がネットで広まると、バス会社は、従業員のトレーニングに更なる力を入れることをプレスリリースで発表しました。
運転手に対して反論した乗客たちは、介助犬を伴っていた男性を救っただけでなく、バス会社のリテラシーの向上にも一役を買うこととなったのです。
コロンビアの視覚障害者協会責任者カルロス・パーラ氏によると、視覚障害者たちがこういった差別を受けることが、コロンビアでは日常的にあるとのこと。しかし、その一方で、今回のように立ち上がってくれる人たちもいます。
見て見ぬフリをすることなく、他人のために声を上げてくれる人たちがいることを、とても心強く思います。