米フロリダに住むロリー・Rさんの日課は、秋田犬リリーとのお散歩です。その日もいつものように、リリーと一緒に木々が生い茂る近所の公園へと歩いて行きました。
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そして、公園の中に入ったときです。ロリーさんは、大きくて不審な物音を耳にしました。
鳥の鳴き声だろうと思い、気にせず立ち去ろうとしましたが、もしかするとケガをしているのかも知れないと考え、念のため、音の正体を調べることに。
音が聞こえてくる場所に近づくにつれ、リリーの様子に変化が見られました。クンクンと、しきりに辺りの匂いを嗅いでいるのです。
そのときです!
足元に、生後2週間くらいの子猫が鳴いているのを見つけました。
どうして、こんな生まれて間もない子猫が1匹でここにいるのかは分かりません。けれど、この子猫が森のようなこの場所で生き延びることはできない、ということは誰の目にも明白でした。
ロリーさんは、子猫を連れて帰ることに決めました。
家に帰ったロリーさんは、子猫にご飯をあげようと思いましたが、まだ乳離れもできていないため、動物愛護団体のもとに連れて行くことにしました。
しかし、悲しいことに、動物愛護団体にも動物管理局にも、「小さすぎて手間がかかるため、引き取ることはできない」と断られてしまいます。さらには、もし子猫を置いていけば安楽死させるしかないと言うのです。
ただ、愛護団体は、ロリーさんに粉ミルクを渡し、「1ヶ月間哺乳瓶で育ててくれたら、子猫を引き取ることができる」と言ってくれたそうです。
子猫をもう一度自宅に連れて帰ったロリーさん。「小さすぎる子猫にとって、体の大きなリリーは危険だろう…。長い1ヶ月になりそうだ」と、頭を悩ませていました。
しかし、驚くべきことが起きました!
何と、リリーが子猫の面倒を見始めたのです。
子猫にミルクが必要になると、リリーがロリーさんを呼んでくれます。
そして、ちゃんとミルクを与えることができているかも、チェックするのだとか。
体の大きさが違いすぎるので、さすがに目を離すことはできませんが、2匹は大の仲良しになりました。
リリーが子猫を見つめる眼差しは、まるでお母さんのようです!
「リリーは、子猫とこれからも一緒にいたいと考えていると思うの」とロリーさん。
そして、ロリーさんも同じことを考え始めているようです。1ヵ月後には、その願いが叶うかも知れないとのこと。
こんなに仲良くなった2匹を離してしまうなんて、できるわけがありません。
子猫を引き取るにあたって、いろいろな事情もあるとは思いますが、リリーの願いが叶うと良いですね!