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深いい!水族館に展示された何もいない水槽『沈黙の海』に込められたメッセージ

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水族館に配置された数々の水槽には、さまざまな海の生き物たちが展示されています。カラフルな魚たちに、悠々と泳ぐエイやサメ、変わった色や形をした珍魚。ひとつひとつの水槽に個性があり、見て歩くだけでワクワクします。

でも、もし生き物が全くいない、いくら覗きこんでも水しか入っていない水槽があったとしたら…。

[ada]

観光客をはじめ、家族連れやカップルにも人気の鹿児島市立かごしま水族館。様々な海の生き物たちが展示されている同水族館ですが、ちょっと不気味で何だか神秘的な、変わった展示があると話題になっています。

沈黙の海


その名も「沈黙の海」。いくら覗き込んでも青一色、時々ブクブクと泡が上がっていくだけの、何もいない水槽です。そして「沈黙の海」の横には短い詩が添えられています。その内容は、思わず私たち人間がハッとさせられる、実に意味深いものでした。

「沈黙の海」
青い海 なにもいない
もう耳をふさぎたいほど 
生きものたちの歌が聞こえていた海
それが いつもまにか、なにも聞こえない
青い海

人間という生きものが
自分たちだけのことしか考えない
そんな毎日が続いているうち
生きものたちの歌がひとつ消え
ふたつ消えて
それが いつもまにか なにも聞こえない
青い 沈黙の海

そんな海を子どもたちに残さないために
わたしたちは 何をしたらいいのだろう?

 
美しい海と生き物たちへ馳せる想い、そして人々への訴えと切なる願いに胸を打たれます。このメッセージを読んだうえで再び水槽に目をやると、母なる海やそこにいたはずの生き物たちの、心の叫びが聞こえてくるような気がしてなりません。

 
「沈黙の海」の展示を企画し、メッセージを添えたのは初代館長でした。海の環境破壊を続ける人間たちへの警鐘、未来の海に対する不安を、彼なりの訴え方で表現したのです。沈黙の海をツイートした トロギア (@trogiar) さんの感じた『不気味な感覚』は、まさに初代館長の狙い通りです。

この展示によって、何もいない海の不気味さに気づき、美しい海や生き物たちを守ることの大切さを学ぶ人が増えることで、今は亡き館長の目的が果たされていくことを願います。

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