アメリカ・テキサス州在住のミーガンさんは、近所の庭で大きな鳴き声がするのを耳にしました。
気になって、バルコニーから辺りを見回すと…
1匹の野良猫が、こちらをじっと見つめていたそうです。
それに、とてもお腹を空かせていたみたい。
鳴き声の理由
ミーガンさんは、野良猫を自宅に迎え入れ、ご飯や飲み水、タオルなどを提供してあげました。
また、段ボールで仮の住まいを作ってあげると…
大変気に入った様子で中に入り、くつろぎ始めたんだとか。
なので、出張中の夫にも相談して、獣医に連れて行ってあげることにしたんです。
検査の結果、彼女は『ネコカリシウイルス感染症』という病気や、重篤な目の感染症などに罹っていることが判明。
鳴き声が怒っているように聞こえたのも、これが原因だったようです。
そして、何よりミーガンさんを驚かせたのは…
そのお腹に、赤ちゃんが宿っていたことでした。
ミーガンさんと初めて出会った日にちなんで、バレンタインと名付けられた母猫。
彼女はまだとても若く、初産であることが予想されるため…
「おそらく子猫のうちの何匹かは死んでしまうかもしれない」
獣医からは、そんな言葉が告げられました。
子供用のプールに、やわらかいタオルや毛布を敷き詰めたり…
体温を保つための温熱パッドや、子猫用の人工ミルクなど、とにかく必要と思えるものは可能な限り用意しました。
しかし、せっかく用意してもらった分娩室に引きこもるよりも…
バレンタインは、優しい飼い主と一緒にいることを望んでいたようです。
身重の体にも関わらず、ミーガンさんの傍を離れようとしません。
そして…
彼女は私の寝室までやってきて、枕元で出産していたんです!
5番目に生まれた赤ちゃんの体には、へその緒が絡まってしまっていました。
そしてバレンタインは異様に疲弊しきっており、へその緒を切ってあげる余力すらも残っていない様子。
彼女の体温を測ると、なんと40度以上もあります。
ミーガンさんは、絡まったへその緒を外したり、全ての子どもが授乳できるように手伝ってあげていたのですが…
どうにかして獣医に連絡が着いたんですけど、別に珍しいことじゃない、と言われてしまって…
居ても立ってもいられず、救急病院に連れて行くことにしたんです。
絶対に見捨てない
診断した医師によれば、バレンタインの子宮は感染症に犯されており、すぐさま摘出する必要があるといいます。
けれど夫と相談して、それでもお願いすることにしたんです。
手術は、翌日の正午にまで及びましたが
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最終的に、無事成功!
母子ともに、その日の内に、家へと帰ることができました。
生き残れるかどうか分からない、と言われていましたけれど…
赤ちゃんは、1匹も欠けることなく、みんなすくすくと成長していますよ。
その姿は、まるで自分がミーガンさんに注いでもらった愛情を、子猫たちにも同じように与えているかのようでした。
母乳もすぐに卒業して、猫用のご飯を食べられるようにもなったんです。
みんな健康に育っていることを知って、獣医の方も驚いていましたよ。
やがて走り方を覚えた子どもたちは、家中を探検し始めます。
たたき起こされちゃうのも、しょっちゅうで…
まるで小さなバッファローの群れが、ベッドの上を暴れまわっているみたいです。
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偉大な母
その後、順調に成長した子猫たちは、それぞれ他の家へと引き取られていきました。
新しい家で、みんな幸せに暮らしているようです。
命の危機を乗り越え、出産と育児を精一杯に果たしたバレンタイン。
「偉大な母」と呼ぶにふさわしい彼女の献身ぶりに、改めて力強い拍手を送りたいですね。