小学校教員の長澤はさみ (@scissors_nagasa)さんが投稿した、「道徳の授業」をめぐる呟きに注目が集まっています。
道徳の授業をめぐって、学年主任ともめた。
主任は、保護者から子供へ"愛情のこもった手紙"を書いて持ってきてもらい、今度はそれ読んだ子供から保護者へ"感謝の手紙"を書かせたいとのこと。
しかし、私のクラスには、離婚再婚を繰り返していたり、ネグレクト気味であったりと、複雑な家庭に育って— 長澤はさみ (@scissors_nagasa) 2019年2月1日
いる子が何人かいる。外国出身の保護者も多く、日本語で手紙を書いたり読んだりすることができない(子供も親の母語では読み書きできない)方も多い。
このような理由から、悲しい思いをする子が出てくる可能性があったので、私のクラスでは難しいと伝えた。すると主任は、
— 長澤はさみ (@scissors_nagasa) 2019年2月1日
「もう保護者への通知も作っちゃったのに。あなたのクラスだけやらないというのは、管理職に説明がつかない。どうしてもやりたい。合わせてほしい。」と。
では私から管理職に相談しますと申し出たところ「そうしたら、うちのクラスもできなくなる。何人かのためにだけに合わせられない。」とのこと。— 長澤はさみ (@scissors_nagasa) 2019年2月1日
「愛情のこもった手紙」を全家庭に強いる。
長澤さんが危惧する通り、その行動によって傷つく子どもも、少なからずいるはずです。
そもそも、学年主任の先生の言い分は、体面ばかりを気にしているように聞こえます。
人には合わせてくれと言いながら、マイノリティには合わせられないという考えにカチン。
どの家庭も幸せで円満で、親は子供に愛情をそそぎ、子供は親に感謝の気持ちでいっぱいだなんて思っちゃいけない。
やっぱりこんな感動の押し付けみたいな授業はしたくない。— 長澤はさみ (@scissors_nagasa) 2019年2月1日
その後、管理職の方とも話してみたものの…
後日談。
管理職に相談したところ、やらないという選択肢は、"なぜあのクラスだけやらないのか"というクレームを招くからと却下された。
そして、「手紙のない子には個別対応」だの「あなたの心配は、あくまでも推測でしかない」だの言われたが、そういう問題ではない。
結論は出ないまま。悔しい。
— 長澤はさみ (@scissors_nagasa) 2019年2月5日
「あなたの心配は、あくまでも推測でしかない」
実現してしまったら取り返しがつかなくなるからこその相談なのに…開いた口がふさがりません。
ネットの反応
●愛情も感謝も、強制されて表明するものでもない
●手紙は書きたい人が書きたい人に書きたい時に書くもので、しかも誰かに見せるものではありません
●円満な家庭でも、授業のネタに感動する手紙を書かされるなんてまっぴらだな
経験を通して得られるものと失うもの。そのどちらにも気を配るのが教育者の務めです。
悲しむ子どもたちが現れないよう、長澤さんの戦いが実を結ぶことを、切に願います。